「じゃあ、treatで……」
マリノは涼しい顔で言う。
「treat? そんな選択肢ないよ。僕が言ったのは、『Trick or trick?』。いたずらといたずら、どっちがいい?」
「……どっちも一緒じゃないか……」
ユーミンの言葉に、マリノはうな垂れた。
「スカートの恨みだ。それじゃ、やらせてもらうよ」
「おい、待て……」
「待たないよ」
ユーミンは口元に不気味な笑いを浮かべ、何かを唱えた。
そして、ローリーとサムも何かを言った。
再び、彼らの周囲が煙に包まれた。
「…………」
煙が晴れたそこには、奇妙な光景が広がっていた。
「あの、これが、いたずらか……?」
マリノは自分の体を見た。
彼の体は先程のゲール達のように普段の半分になり、服装も何故かスカートになっていた。
一方ゲール達は元の身長に戻り、服装もいつもの黒スーツになっていた。
約一名を除いては。
「ユーミン、これはどういうことだ?」
そう聞いたのは、ただ一人何も変わっていないリッキーだった。
「人の弟にいらないこと言った仕返しだ。二人共、12時間はその姿のままだからね。着替えようとしても無駄だから」
「…………」
再び部屋が明るくなり、賑やかさが戻る。
◆
ゲールとユーミンは、大広間を出て、ベランダにいた。
「姉ちゃん、あれは何でもやりすぎだと思うんだけど……」
ゲールが困った顔で言う。
「いいんだよ、たまにはあれぐらいやらないとね」
それに対し、ユーミンの顔は清々しい笑顔だ。
「だったらいいんだけどな……あ」
彼は何かに気づき、しまった、という顔になった。
「どうした?……あ、僕もすっかり忘れてた」
ユーミンも同じような表情になる。
「「あの二人を誘ってなかった……!!」」
<Fin.>
(あとがきという名の言い訳)
実を言うと、最初はこの話を書く予定は全くありませんでした。
でも、いつもお世話になっている友人からのハロウィンイラスト ① ② を見て……
いつの間にか書いていました。
で、現在11月23日。
……だいぶ遅れてますね、はい。
この話はこれで終わりです。
次から久しぶりの本編です。
あの二人?
そのうち出てきます。
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